今回患者さんをご紹介するのは当院が誇るカウンセラー森下はるみです
ゴシゴシゴシ...!
みなさんは,そんな歯磨きをしていませんか。
「汚れを取る」という感覚で,堅いタワシで磨く。
一見,理にかなっているようですが,それは相手がコンクリートであったり,デリケートでない物を磨く場合のこと。
さて,今回ご紹介させて頂く患者さん田井活夫様(68歳)も以前は,ゴシゴシゴシと,ただ強く磨いていたのですが今では,全く歯磨きへの意識が変わった患者さんです。
ご紹介いたしますね。
家族思いの優しくて強いお父さんという表現がぴったりの田井さんです。
また,とても謙虚な方で私たち若い者にもいつも謙虚に接して頂きました。
娘さんが私と年齢が近いそうで私も父のようなやさしさを感じながらいつもお話をさせていただいていました。
治療中,お辛い時期でも,いつも笑顔でやさしく接して頂いてとても心に深く残る患者さんのお一人です。
田井さんは,何年も前から,歯ぐきが腫れたり歯がぐらぐらしたりして十分に噛めなく辛い思いをされていらっしゃいました。
そんな時,インプラント治療を知り他の医院でご相談をされたそうです。
しかし,その医院では事前の検査や施設の設備などに不安を覚え,ネットで当医院を見ていただきお越し頂いたということです。
田井さんの状況は,長い間,悪い歯を残しておいたために歯を支える骨にもかなり悪影響が出ていました。
また,長期的に不正な噛み合わせでお食事をされていたために顎関節症もありました。
当院院長の診断では,悪性の歯周病菌と不正な噛み合わせが原因とのことで
田井さんには,今,残っている歯を全て抜歯して上下オールオン4という,とても大掛かりな治療を提案させていただきました。
このような大掛かりな治療には当然ですが,直ぐに決断できるものではありません。
田井さんも,初診で来られてから二回目の来院までには一年かかられました。
それは,田井さんには心臓にご病気があり,ご家族の方にとっても田井さんにとっても
インプラントという大掛かりな手術には非常にご心配をされたそうです。
当院も,そんな田井さんにはじっくりお考えになって頂きたかった。
そして,一年。
手術を決断されました。
ご病気のこともありましたので,内科の先生との手紙のやりとりや当院の歯科麻酔医との打ち合わせなどしっかりと行ってまいりました。
手術中は,心配していた心臓も問題ありませんでした。
手術から丁度一年後に本歯が入ることとなりました。
とても順調に進めたことは,当医院だけでは難しいことで田井さんのご協力,努力の
お陰だと思っています。
今,インプラント治療を終えて田井さんは,おっしゃいます。
「30年前のように噛める状態に戻り,体調もよくなった。以前は微熱が出たり風邪もひきやすかったがそのような症状が出なくなった。この治療は,本歯が入った万歳,完了ではない。こらからは自分できちんと清掃し管理していくことが大事,そして長く使えてこそいいものだ。この先少しでも長く噛めて健康でいたい」
正しくそうなのです!
いつも当院院長吉本彰夫は,患者さんにお伝えしていますが,健康な人の歯でさえ毎日の歯磨きや運動などはさまざまなケアがいるように治療をされた方ならばなおのこと。
ここからはご本人の努力が必要なんです。
田井さんは,患者さんのお手本みたいな方で将来設計と自己管理が出来ておられます。
老後自分で歯を磨けなくなることも視野に入れてインプラントの上部を取り外しできるものに変えることも必要だろうと考えていらっしゃいます。
当院がお薦めしている「ソニッケアー」の電動歯ブラシも上手に使いこなされて,ご自分にあった毛先に工夫されているほどです
田井さんの歯磨きの手順は
① ソニッケアー
② 歯間ブラシ
③ 毛先カットのソニッケアー
④ 最後に舌を使って口内チェック
素晴らしいです。
歯科医院に勤めている者でもここまできちんとしている者はいないでしょう。
この「ソニッケアー」は音波水流を使用した電動歯ブラシで,実際には,なかなか患者さんにはすんなりとご理解して頂けないこともある商品なんですが,田井さんのように
ご理解され使って頂ける方がもっと増えてほしいなと思います。
ここまで,丁寧に磨いていていても
田井さんがおっしゃるには,まだ月に一度来院された時に歯科衛生士に
「ここに磨き残しがありますね」って言われるんだそうです。
今度は,言われないようにしよう!と思って帰られるそうです。
田井さん、長い治療本当にお疲れ様でした。
これからもご一緒にケアしてまいりましょうね。
ありがとうございました